免疫低下と病気

免疫力の低下がアトピー性皮膚炎の原因となる!

免疫力の低下が引き起こす病気の一つにアトピー性皮膚炎があります。

アトピー性皮膚炎は肌が猛烈に痒くなりかきむしってしまう症状が現れる病気であり、見た目にも大きな影響を与えてしまうものです。

アトピー性皮膚炎と免疫力の低下はどのように関係しているのでしょうか?

アトピー性皮膚炎を予防したり改善したりするためには、どのような免疫対策が必要になってくるのでしょうか?

ここではアトピー性皮膚炎と免疫の関係性について徹底解説します。

実際にアトピー性皮膚炎に悩んでいる、という方は必見です。

アトピー性皮膚炎に免疫はどのように関わっているのか?

免疫システムの異常がアトピー性皮膚炎を引き起こしている

よく勘違いしている方がいるのですが、免疫力が高すぎるからアトピー性皮膚炎になるわけではありません。

たしかに免疫システムが高ぶっているようにみえるかもしれません。

しかしアトピー性皮膚炎に関しては、免疫システムが異常を起こしているのです。

アトピー性皮膚炎はアレルギーの一種ですが、アレルギーはある物質が大きく関わっています。

それは、アレルゲンと呼ばれる物質であり、その物質に対してうまく反応ができれば特に大きな問題は起こりません。

しかし免疫異常が発生するとアレルゲンに対してうまく対処できなくなってしまうのです。

アレルゲンから体を守る物質にIgEと呼ばれる抗体があります。

その抗体は免疫機能から生み出され、体内を警備してくれています。

免疫システムが正常であれば、IgEはアレルゲンに対しても適切に判断できるのです。

過剰な反応を起こすことはありません。

問題が起きそうな場合のみ働く、というイメージです。

しかし免疫が低下してしまうと、IgEが正しい判断をできなくなってしまいます。

アレルゲンに対して大きく反応してしまうケースも出てきてしまったり、過剰なほどにIgEが生み出されてしまったりすることもあります。

その結果、全く問題のない細胞を攻撃してしまうこともあれば、無害な物質まで攻撃するようになってしまいます。

耐えられないようなかゆみが発生したり、お肌が赤く炎症したりしてしまうのです。


【アトピー性皮膚炎のメカニズム】

・体内にアレルゲンが侵入する

・B細胞(リンパ球)がIgE(抗体)を作る

・免疫異常が起こっているのでIgE(抗体)の働きが過剰になったり多く作られすぎてしまったりする

・再度、体内にアレルゲンが侵入する

・関係ない部位に対してもIgE(抗体)が反応してしまう

・「ヒスタミン」「ロイコトリエン」などが大量に放出されてしまう

・「炎症」や「かゆみ」、そして「じんましん」が発生する

アトピー性皮膚炎治療に用いられるステロイド剤について

ステロイド剤の効果

・炎症細胞の活性化を抑える
・皮膚の細胞の活性化を抑える
・かゆみの神経の活性化を抑える

ステロイド剤のメインの効果は炎症を抑える、というものです。

お肌に赤みができてしまったときなどにステロイド剤を塗ると炎症が収まって正常化してくるわけです。

他にもアトピー性皮膚炎の症状の一つである「かゆみ」を抑える、といった機能も有しています。

昔からステロイド剤はアトピー性皮膚炎の治療に用いられてきましたが、現在でもアトピー治療の主体的な役割を果たしているわけです。

ステロイド剤の問題点

様々な副作用が報告されており、日常的に利用し続ける、というのは避けたいところです。

【ステロイド剤の副作用例】

・多毛症
・皮膚の赤みの発生
・毛細血管が拡張する(赤みの原因になることも)
・皮膚が薄くなる
・ニキビが悪化する
・水虫が悪化する
・ヘルペスが悪化する
・ミズイボが悪化する

上記のような様々な副作用が報告されているのです。

一つだけ安心してほしいのは、アトピー性皮膚炎に用いられるステロイド剤は塗り薬です。

ですから塗ったところのみに影響を与えます。

全身に対して何かしらの悪い影響を与えるとは考えられていません。

ステロイド剤の主要な副作用である「皮膚が薄くなる」というものですが、塗ったところのみに発生するわけです。

ステロイド剤の種類

ステロイド剤は1種類しかないのではなく、複数の種類が用意されており、その症状や状況によって使い分けていきます。

【ステロイド剤の種類】

I群・・・strongest(最強)
II群・・・very strong(非常に強力)
III群・・・strong(強力)
IV群・・・medium(中程度)
V群・・・weak(弱い)

アトピー性皮膚炎の症状がひどい場合には、Ⅰ群やⅡ群などの強めの作用を持っているステロイド剤を利用することになります。

しかし作用が強いものは副作用が発生する可能性も高いので、継続利用はおすすめできません。

強いステロイド剤を利用して症状が落ち着いてきたら、徐々に強さを引き下げていくわけです。

どのステロイド剤を利用するかは医師が決定します。指示に従ってステロイド剤を利用してください。

ステロイド剤は悪なのか?

「ステロイド剤=悪」という印象を持っている方も多いでしょう。

しかし使い方を誤らなければ利用すべき医薬品です。

アトピー性皮膚炎は、とにかく痒みと炎症をまずは抑えなければなりません。

かゆみと炎症が残ってしまえば、生活にも大きな支障をきたすことになります。

まずは症状を落ち着かせ、その上で対策を練るべきなのです。

何を言いたいのかと言えば「ステロイド剤+免疫力対策」が重要、ということです。

強い症状が出たらステロイド剤を利用します。

そして普段から免疫力対策を行っていくのです。

ステロイド剤は副作用があるので使いたくない、といった気持ちもわかります。

しかし短い期間の利用であれば大きな問題は基本的には発生しません。

あくまで長期利用をした時に様々な問題が出てくるわけです。

アトピー性皮膚炎に対抗する免疫力対策法

善玉菌をサポートする食生活をしよう

アトピー性皮膚炎は免疫のバランスが崩れ、免疫細胞が暴走することによって発生します。

要は免疫細胞の暴走を抑えられればアトピー性皮膚炎の予防になったり、改善したりということも考えられるわけです。

免疫細胞の暴走を抑える働きが腸内細菌にあります。

腸内細菌のバランスが良ければ、免疫細胞が暴走することはありません。

腸内細菌には3つの種類があります。

【腸内細菌の種類3つ】

・善玉菌・・・乳酸菌やビフィズス菌など
・悪玉菌・・・大腸菌やブドウ球菌など
・日和見菌・・・善玉菌にも悪玉菌にも属していないもの

上記の3つのバランスが正しければ、アトピー性皮膚炎だけではなくその他の問題も起こりにくくなります。

腸は全身に影響を与える器官でもあるのです。

【3つの腸内細菌の割合】

・善玉菌・・・20%
・悪玉菌・・・10%
・日和見菌・・・70%

以上の割合であれば、腸内の状態は良い、と判断できます。

しかし何らかの影響で悪玉菌が多くなってしまったり、善玉菌が減ってしまったりすることもあります。

そうなると免疫細胞が弱り、免疫システムが暴走を始めてしまうのです。

ちなみに悪玉菌の割合をゼロにしたら良いというわけではありません。

悪玉菌にも、肉類などのタンパク質を分解する役割があるのです。

分解しなければ栄養は吸収できないので、身体を維持していけません。

ただし、多くの方は悪玉菌の割合が増え善玉菌の割合が減ることによって身体に問題が起こっています。

ですから善玉菌対策をすべきなのです。

【善玉菌をサポートする食生活とは】

発酵食品を摂取しましょう。

特に現代日本の家庭の食卓には発酵食品が少なくなりました。

以前であれば漬物など、必ず発酵食品が食卓に上っていましたが現状では全く食べない、という方もいるのです。

発酵食品には乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌の仲間がいます。

定期的に摂取することで、腸内の善玉菌をサポートできるわけです。

発酵食品と言えば、納豆をイメージするかもしれません。

他にもキムチやヨーグルト、ぬか漬けや奈良漬、ピクルスなども該当します。

好きな発酵食品があったら、1日に1回はかならず食べる、ということを行ってみても良いでしょう。

血行を促進するために運動しよう

血液内に免疫細胞がいます。

血液が全身をめぐることで、全身に免疫細胞が送り込まれているのです。

血の巡りが悪くなると免疫力が低下します。

その結果、アトピーを発症させてしまうことも十分に考えられるわけです。

血行を促進させるためには血管を拡張させなければなりません。

手っ取り早いのが運動です。

身体を動かすことで、血管は拡張され全身に免疫を含んだ血液が送り込まれるようになるわけです。

【どんな運動が血行促進に適切か?】

激しい運動をする必要はありません。

1日あたり20分から30分程度のウォーキングでも十分な効果が得られます。

時間がある方は、ウォーキングとともに軽い筋トレを実施しても良いかもしれません。

筋トレをして筋肉をつけることで、効率的に体を温めることもできます。

エネルギーが消費しやすくなり、健康の維持といったメリットまで得られるわけです。

犬を飼っている方は散歩の距離を少し伸ばしてみる、ということも良いでしょう。

通勤している方は、ひと駅分歩くようにする、ということも良いかもしれません。